2006年 08月 24日
The Show Must Go On
暗がりの舞台を...フロリダ、シーワールドにて。
ムリだと思っていたショーの撮影、フラッシュ焚かなければあっさりOKで、しかもほとんど最前列の席に座れてしまったのでした。

スタイルとしてはD70にAF 24mm F2.8、ウェストポーチにタム90mmマクロのみの手ぶらぶら。カメラバッグ抱えてたらアトラクション乗れませんもん...
なんせムリだと思ってましたから心の準備もろくすっぽないままに、まぁとにかくショーを楽しむ半分、ちょいちょいと撮ってみようかな、てことで。



【幕前おもちゃ売りのにいちゃんは商売人として不適格であった】
The Show Must Go On_c0084666_7594332.jpg

手始めに、24mmで。小屋のサイズや座った位置によるでしょうけれど、このときは非常に見渡しやすく扱いやすい画角でした。
細部を写しとろうというんではなく、光の美しさが狙いなので...ISOは許容限界の800まで上げて、あとは通常通りの露出決め。
この撮影の段階で、撮影後画像確認はoffにしてます。一枚ごとにあれが点くと、自分でも眩しくてかなわないし、後ろの席の人にはものすっごく迷惑だと思うので。



【スチールだとパントマイムはとても大仰であった】
The Show Must Go On_c0084666_80971.jpg

狂言回しのおっちゃん。
90mmに交換して狙ってますが、なにしろとにかく動きが速くて大きい。マイムですから当然なんですが、1/20では厳しい被写体です。
できるだけ、動きの中での頂点...で一瞬止まるであろう...を狙って。って、初見のショーじゃ次の動きが読めないわけで、もはや勘の勝負です。



【真珠の精はダブルでボーンレスであった】
The Show Must Go On_c0084666_803416.jpg

照明もそこそこよくて、1/200切れてる...で、遅い動きの演技。じっくりと、構図やらポーズやらに集中して...
って、どのパターンのときが"写真にして"一番美しく見えるものやら。結局はその場の試行錯誤で数撃って、のちのセレクトでしかありませんでした。



【タツノオトシゴの精の三半規管は強力であった】
The Show Must Go On_c0084666_81277.jpg

ぶら下がった輪っかにつかまってくるくる回る、といってしまえばそれまでですが、シャボン玉をはべらしたりして、鮮やかに速い。
さてどうすんべ、と考えまして...どうせss1/30がせいぜい、ぴたりとは止まらんだろう、ならばいっそ軌跡にしちゃえと、1/6。照明も踊り子の位置もめまぐるしく変わるので、いちいち露出なんぞ気にしてたらきりがないってんで、マニュアル固定。ピントとフレーミングとタイミングだけに集中して、当たるも八卦と数撃ち...
ニコデジに貼らせていただいたのが一番ですが、あえてもう一枚とすればこれかな、と。



【人魚姫は背筋力がいのちであった】
The Show Must Go On_c0084666_812868.jpg

おまけ。こちらはディズニーランド(マジックキングダム)の夜のパレードです。
ゆっくりのようでいてけっこうな流れで、キャラクターそれぞれの動きがそこに加算されますから、納得のいく写りってのはほとんどないわけで...
態勢としては↑と同じ、マニュアル固定の画像確認off。人魚姫が伸び上がって、ほぼ動きが頂点に達したかというその瞬間...けっこう手応えのあったショットです。



どうしたって、ブレとの闘いではあります。
思うに、ブレを失くすというより、どう活かすかを考えた方が生産効率いいですね、こりゃ。動きを解析して学習しようってわけじゃないんで、多少の被写体ブレがあったほうが臨場感伴って綺麗ですし...その被写体ブレに、多少の手ブレも紛らわしちゃえればこりゃらっきいかな、と。

あとはなにしろ、動きを知ること...頭フル回転して予測できた範囲内では写せますが、そこがそれ歩留まりの問題になるわけで。どの撮影でも、これは同じですな。



照明の効果やら、ライブの躍動感やら...舞台の撮影はおもしろいです。
肉眼で観る場合とまた違った効果や美しさ、写真ならではの表現というものを出せればなぁと、欲求には駆られます。
ただ、他人様の表現をネタに使わせていただいているという自覚は当然必要ですし(この話は今は掘り下げませんが)、それを考えるとそもそも、撮影許可なんておいそれとは出ませんわね。きちんとやるなら、通い詰めてコミュニケーションとって...相互理解の上でってことでないと。

となるとおいそれと修行の機会もないわけで、まぁ今回の"せっかくだから"撮影が、程のいいところなのかもしれません。
by atCommA | 2006-08-24 08:02 | 光画部的戯言 | Comments(6)
Commented by pmg4867 at 2006-08-24 17:41
CommAさん、まいど。
こりゃぁ、手強い。しかしまぁ、ビシッと決めてる所はさすがですな。
確かにブレ(手&被写体)が気になるシチュエーションではありますが、積極的に被写体ブレを活用しようとする姿勢は大賛成です。
動体予測撮影、一言で簡単には言えるけど、私には出来んわ、これ。f(^ー^;リ

by アレックス
Commented by Ψ Ψ GHQ Ψ Ψ at 2006-08-24 20:54 x
CommAさん こんばんは
お~~ 偶然!
先日僕も家族でディズニー シー行ってきまして人魚姫見てきましたよ~
これ、お姫さんグルコン、グルコン回るんですよね~
本場もんも みて見たいな~
こちらのも、かなり凝った演出で、うちの子たち超ウケてました(^^)

Commented by 花泥棒 at 2006-08-24 22:52 x
プチご無沙汰しました。
難しい被写体に果敢にチャレンジされてますねぇ~!それを見事にものにされてるのはさすがですねっ。
こちらの作品を拝見して、やはり撮り手の表現で色んな可能性を持っている写真って奥が深くって、面白いと痛感しております。
秋深まった頃には、夜景を撮りに行ってみたくなりました。。。
Commented by atCommA at 2006-08-25 06:09
>アレックスさん
 いやいや、もんのすごく歩留まり悪いんですって。もんっっっのすごく。
 動体予測は...鳥とかトンボとかとはまるで違うレンジなんで、もはや心構えだけの世界です。なになに、落ち着いてりゃできますって。
Commented by atCommA at 2006-08-25 06:11
>Ψ Ψ GHQ Ψ Ψさん
 えぇとたぶん、本場も日本もどこも一緒ではないかと。フロリダでカリブの海賊とかホーンテッドマンションとかやってきましたけど、浦安のと寸分違わず同じでしたんで...商品として、すごく厳しい品質管理がされてるんだと思います。たぶん、パレードも一緒じゃないかと。
Commented by atCommA at 2006-08-25 06:14
>花泥棒さん
 たまたま出くわしてやってみた、ってだけですんで、そう仰られちゃうともう、穴に入りたくなっちゃいますよ(^^;
 写真って、なにしろ手軽に見せ合えるってのが大きいですよね...ばよりん弾いたって、その場でしか共有できませんもんね。
 夜景...あぁ、帰国したら三脚買わにゃならんでしょうね(^^;
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