2006年 09月 21日
六分半のドラマ。
昨日でかいネタをやりましたので、本日はさくっと軽く流すはずが...

本日先ほどJordan Lake で、なかなか心沸き立つ光景に出会えました。
興奮冷めやらぬうちに、出してしまいます。10枚あります、長くてすみません。


1. 【哨戒】 オリジナル撮影日時:2006:09:20 10:45:22 (ノートリミング)
  Ai AF VR Zoom Nikkor ED 80~400mm F4.5~5.6D  1/400s, F8.0, EV-0.3
六分半のドラマ。_c0084666_1120590.jpg

Jordan Lake南端部。ミサゴが水面の動きを哨戒しつつ旋回しております。


2. 【獲物発見】 10:45:57
  Ai AF VR Zoom Nikkor ED 80~400mm F4.5~5.6D  1/200s, F8.0, EV-0.3
六分半のドラマ。_c0084666_1120433.jpg

旋回にストップをかけた、一瞬のホバリング体勢。ここからダイブに移ります。


3. 【捕獲成功】 10:46:16
  Ai AF VR Zoom Nikkor ED 80~400mm F4.5~5.6D  1/640s, F8.0, EV-0.3
六分半のドラマ。_c0084666_11211243.jpg

ひどい写真で申し訳ないです、流れ的に外せなくて。両脚にぐわしっと魚をつかんで、水中から飛び上がってきたところです。


4. 【波紋を残して】 10:46:20 (ノートリミング)
  Ai AF VR Zoom Nikkor ED 80~400mm F4.5~5.6D  1/640s, F8.0, EV-0.3
六分半のドラマ。_c0084666_11214026.jpg

落としもせずに、無事飛行に移りました。漁のあとの波紋がまるでストーンサークルのようで。


5. 【凱旋】 10:47:19
  Ai AF VR Zoom Nikkor ED 80~400mm F4.5~5.6D  1/1000s, F8.0, EV-0.3
六分半のドラマ。_c0084666_11215816.jpg

なにが目的なのか、魚をつかんだままでそこらを旋回しております。私はダムの堤防の上、水面からだいぶ高いところにおりましたので、幸運なことに横からのショットをモノにできました。
横位置から縦トリミングです。
このままで済めば、おみごとの一言で終わっていたんですが...


6. 【来襲】 10:49:50
  Ai AF VR Zoom Nikkor ED 80~400mm F4.5~5.6D  1/640s, F8.0, EV0.0
六分半のドラマ。_c0084666_11223559.jpg

"凱旋"の2分30秒後。木々の中から飛び出して、旋回するミサゴに一直線に向かっていくひとつの影が。
最初はミサゴの連れ合いかと思ったんです、獲物を持ったままの旋回飛行は連れ合いの合流を待っていたのかな、と。


...しかしこの影、尻尾が白い。なんだかちょっと体もでかい。


え、うそ。そんな。うきゃぁ。



7. 【王者見参】 10:50:02
  Ai AF VR Zoom Nikkor ED 80~400mm F4.5~5.6D  1/640s, F8.0, EV0.0
六分半のドラマ。_c0084666_11231327.jpg

あろうことか、アメリカ合衆国国鳥ハクトウワシ。
って、王者さんや。あんた、まさか。


8. 【追いつ追われつ】 10:50:13 (ノートリミング)
  Ai AF VR Zoom Nikkor ED 80~400mm F4.5~5.6D  1/500s, F8.0, EV0.0
六分半のドラマ。_c0084666_11235463.jpg

右がハクトウワシ。はるか天空にて、チェイスが繰り広げられております...見ている限り直接の接触は最後までありませんでしたが、ひらりひらりとまことに息詰まる掛け合いが。


9. 【両者譲らず】 10:50:15
  Ai AF VR Zoom Nikkor ED 80~400mm F4.5~5.6D  1/500s, F8.0, EV0.0
六分半のドラマ。_c0084666_11581055.jpg

別カットを限界(近く)までトリミングすると、こうです。逃げるミサゴ、追うハクトウワシ...うーん、これが見られたとは幸せな。
魚が確認しづらいんですが、この段階では確実にミサゴが握っております。



さてこのあと、さらに高空に昇っていったんですが...
やがてレンズを通して、両者の間にきらっと白く光るものがありました。おそらくそのとき、ミサゴが魚を落としちゃったんでしょう。
ハクトウワシにとってはまさに狙った事態でしょうが、どうやらそのキャッチにも失敗したように見え。
まもなくなにごともなかったのように、互いにまるで違う方向に飛び去っていきました。闘争終焉の瞬間を撮れなかったのは、ちと残念。



10. 【我関せず】 10:51:55 (ノートリミング)
  Ai AF VR Zoom Nikkor ED 80~400mm F4.5~5.6D  1/500s, F8.0, EV0.0
六分半のドラマ。_c0084666_11244725.jpg

闘争終焉直後、知らん顔で飛び去っていくハクトウワシ。このままはるか彼方に消えました。



...結局あいつはですね、他所様の獲物を横取りしようと現れてだ、暴れるだけ暴れて状況ややこしくして、魚の立場も含めて全員なんっにもおいしいことなしにすべてをぶち壊して...

まぁ魚は、ハゲワシなり狐なりが拾って食っただろうと思いますけれどもしかし、憧れのハクトウワシの挙動としては、あまりに興醒めって気がしないでもありません。

生存競争弱肉強食自然の掟の世界のことであって、私がどう思おうがまるで意味のないことですが...そうですねぇ、襲ったならせめて成功してほしかったですなイメージ的に。

とはいえ、ただ飛んでいるだけじゃないハクトウワシを見られた...しかもそれなりに撮れました。


実は本日、Jordan Lakeへはお別れに行ったんです。実質今日が最後の訪問になるはずでして。
最後の最後、しかも撤収時間ぎりぎりいっぱいのところで、この光景に出会えるとは...

望外とはこのことでした。なにに対してだかわかりませんが、ただただ感謝の気持ちでおります。


ありがとう。
by atCommA | 2006-09-21 11:59 | 撮りメモ:Nature | Comments(28)
Commented by teka at 2006-09-21 17:52 x
念願かないましたね!おめでとうございます。
個人的には獲物発見が好きだな。
あとは無事に帰国するだけですね。
Commented by haru_ogawa2 at 2006-09-21 18:56
見応えのあるドキュメンタリーですね。良くここまで撮れるものですね。感心しきりです。
Commented by SaAri at 2006-09-21 19:46 x
本当におめでとうございます!最後の最後に、ですね♪
やはりいつも努力されているから、報われましたね^~^。
ばんざ~い、ばんざ~い、万歳です!!!
Commented by mn3m at 2006-09-21 20:48
CommAさん こんばんは
スゴイドラマを最後に物にされたんですね~。いや~,見応えありますわ。 多分,この湖を愛して売れたCommAさんへの湖からのご褒美じゃないでしょうか?
 MFで撮られてるんだと思いますが,サスガですね。 私は鳥さんは完全に放棄状態です。(^_^;  80-400が泣いてます。

↓のレンズ使用率分析も実に楽しかったです。 勘ですが,私のを分析すると35f2が真っ赤になるんでしょうね(^0^)
Commented by at 2006-09-21 21:01 x
白頭ワシは素晴らしい被写体でしたね。
息を呑みながら拝見させていただきました。
しかし憐れなのは魚ですね。
魚の死は何にもなりませんでしたね。

さて、作品の2番目、逆光に輝き、翼もちょうど良い広がり。
素晴らしい作品になりましたね。

こういう写真を撮影してみたいものです。
無理です。
Commented by コードネーム仙人 at 2006-09-21 21:08 x
最後の最後で、これを見れるとは凄い強運!!!
またその場にいたのは、CommAさんの根性、写真に賭ける情熱でしょうね。
それにしてもハクトウワシってずいぶん大きいのですね。
北海道のオオワシと比べてどうなのでしょう?
それも帰国されたら、楽しみにしてます。

Commented by MZゆ~ざ~ at 2006-09-21 23:01 x
単体としてはやはし「凱旋」かな。




…しかし、如何にも亜米利加の国鳥に相応しい所業(笑)
Commented by sima7sima7 at 2006-09-22 08:42
CommAさん おはようございます。
最後に国鳥ハクトウワシのドラマを見れて良かったですね!それを迫力のあるシーンに納める当たりは流石です。 ハクトウワシが最後に旋回していたのは「また俺を撮りに来いって!」と言ってたんですよ!(笑)
無事なお帰りを待ってます。
Commented by atCommA at 2006-09-22 12:24
>tekaさん
 おーう、やっとなんとかねぇ。ハクトウワシ自体はこないだも出しましたけど、やっぱりこのくらいライブなのがよいです。私も好みは獲物発見。
Commented by atCommA at 2006-09-22 12:24
>はるさん
 くらいついて見続けた甲斐がありました。面白い体験ができたと思ってます。
Commented by atCommA at 2006-09-22 12:25
>SaAriさん
 どうにかなんとか。努力なんてなにもしてませんけど、願いだけはあったので...そりゃもう、嬉しかったです。ありがとうございます。
Commented by atCommA at 2006-09-22 12:25
>mnさん
 撮り終えてしばし呆然でした。ご褒美っていつもはあまり考えないんですが、今回ばかりはそんな気になりましたわ。
 MFです...さすがなんてものじゃなくて、MFじゃないととてもついていけないんですよ、この装備だと。ボディ内モーターだけでももちっと強力なら少しはいいんでしょうけども...
 えへへ、私も帰国後35mmの修理が済んだら、きっとつけっぱで街に出ますよ(^^)
Commented by atCommA at 2006-09-22 12:26
>森さん
 ハクトウワシのかっこよさってのはもう、どうしようもないです。これがミサゴ並みに撮れたらなぁ、と思いはしますが...まぁよしとして。魚はたぶん、ヒメコンドルが見逃さずに食べたと思います(^^)
 二番目、ありがとうございます。私も気に入っているんですが、ちと描写の崩れが厳しくて...ノートリで撮れていたらそこそこよかったと思うんですが。
 無理とおっしゃらず...居る場所にさえ行ければ、あとは回数でしょうし。私もまだまだ満足できずです、まずは撮り気ということで(^^)
Commented by atCommA at 2006-09-22 12:26
>コードネーム仙人さん
 いやまったく強運、おっしゃるとおりです。こちら側としてはかろうじて根性かなぁ、あきらめずに見続けてたのだけはたしかですので(^^)
 オオワシ、札幌だと厳しいです。一度見かけたような気はしてますんで、ゼロとは思いませんけども...そのあたりは九割がた忘れながらお待ちいただけると幸いです(^^;
Commented by atCommA at 2006-09-22 12:26
>MZゆ~ざ~さん
 単体として、となると、実は全滅だな(笑)
 ...なるほどそう来たか...合衆国全体はともかく、ノースカロライナには情が移ってるので、とりあえず却下ね(笑)
Commented by atCommA at 2006-09-22 12:26
>シマシマ7さん
 まことにもってありがたいことでした。迫力はまるでダメなんですが、数撃って物量でなんとかしのいだというところです。なるほど、やはり挨拶と思っておきましょうか(^^)
 ありがとうございます。
Commented by SSU at 2006-09-22 13:16 x
おおおおお~~!すばらしいいーー!!
気の利いた言葉は出ないし、写真というものはよくわからないんですが…
すみません、なんかかっこよくて、コメント書きたくなってしまいました。
Commented by atCommA at 2006-09-22 14:50
>SSUさん
 ありがとうございます。
 "なんかかっこよくて"で、じゅうぶんですさ。撮り手からして、それだけで撮ってるんだもん。

 「なぜハクトウワシを撮りたかったんですか」
 「...んー、かっこいいから」

それっきゃないっしょ(^^)
Commented by MZゆ~ざ~ at 2006-09-22 23:04 x
大丈夫、ノースカロライナの州鳥は白頭鷲ではなく、猩々紅冠鳥だから…(笑)
Commented by atCommA at 2006-09-23 10:51
>MZゆ~ざ~さん
 漢字で書きなさんなって...(^^;
 なんだって、日本にいない鳥にも和名つけるんだろうね? カーディナルでいいと思うんだけどなぁ。
Commented by MZゆ~ざ~ at 2006-09-23 11:30 x
音引き記号は江戸に入ってから開発されたものらしいので、明治過ぎる辺りまでは学者は使いたがらなかったのではないかな。<和名
Commented by atCommA at 2006-09-23 11:34
>MZゆ~ざ~さん
 そのあたりの時代なら、一般的にはカーディナルの存在なんてどうでもよかろうから...知ってる学者が学名なり現地名なりでやり取りすれば済んだ、んじゃないんだろうか。
Commented by MZゆ~ざ~ at 2006-09-23 12:17 x
まあ、それはその通りなんだが、江戸時代から続いている学問って流れに組み込むって動きもあったからな。
西欧で日本固有の動植物にラテン語名付けるとの同様な感覚で和名を付けていたのではないかな。本草学の流れでね。
Commented by atCommA at 2006-09-23 13:37
>MZゆ~ざ~さん
 経験も勘も育ってないうちに無理して見栄張るからさぁ、なんの情緒もない"猩猩紅冠鳥"なんて和名をつける破目になるんだわさ。自分とこにいないから、そりゃぁ情緒の乗せようもないわけで...

 そんなんであれば、"欧羅巴"方式の方がよかったんではないかと。
 "火亜土伊鳴"...って、無理か(笑)
Commented by MZゆ~ざ~ at 2006-09-24 03:41 x
華出恵南瑠とか…(笑)
まあ、確かに見たまんまの何の捻りもないネーミングだからねぇ…ボディカラーが"猩々緋色"の紅冠鳥ってのは。
ま、少なくとも和名付けた人が誰かは知らんが、ナマで見たのは間違い無さそうだが。
Commented by atCommA at 2006-09-24 10:33
>MZゆ~ざ~さん
 さぁね、写真かもしれんし...なにせい、音訳の方が無難だったんじゃないかと思うんだけどね...
Commented by MZゆ~ざ~ at 2006-09-24 22:23 x
なんぼなんでも写真は難しいと思うぞ。1850年辺りからカラー写真はあるとはいえ、あの猩々緋は当時の技術じゃ再現不能だと思う。
…あ、モノクロに手で着色ってのがあるか。
音訳は無難かもしれんが、其処はそれ、学者の意地という奴であろうて(笑)
Commented by atCommA at 2006-09-25 10:48
>MZゆ~ざ~さん
 そもそも最初からそれが気に入らなくてごしゃごしゃゆっとるんじゃないか<学者の意地(笑)
名前
URL
削除用パスワード
<< 森へのご挨拶 12-400mm。 >>